二本松写真ニュース
7
12
2019年
(平成31年)
No.984
http://pnews.bine.jp
(1200×1700)
 12月1日(日)、二本松市木幡で「木幡の幡祭」が開催された。独特の形の「五反旗」を掲げて行列を作り、隠津島神社周辺を回るが、良く見てみると神官は参加されるものの「神輿」など「神様」に直接関係する物が無く、「神社のお祭りではない」ことがよくわかる。古来の「羽山籠もり神事」を今に残す、特別なお祭りなのだ。また、堂社毎の「幡」の前に付く「ぼんでん」には、「馬」が刷られた「お札」が付けられている。掲げていた参加者の方に伺ったら、昔は馬を刷った「お札」をお祭りの後で「養蚕の御守りとして、養蚕農家に配った」と言うことだった。
「幡行列」、「羽山籠もり」、「養蚕御守り」の三つの行事が一緒に行われる珍しいお祭りなのだ。実は写真一杯撮ったが、手一杯で処理している時間がない。当面 大事な部分だけ公開して、後日に備えたい。
 各堂社の 幡の前には、この「ぼんでん」が付く。全部の堂社確認したわけではないが、馬の刷り物で、できている。以前は祭りの後に「御守り」として各養蚕農家に配られたという。今ははどうかわからないないが、後述の羽山神社の裏に まとめて置かれていたのを見た、昨年分かも知れないが。
 幡祭の行列、先頭は烏帽子被った「総大将」が努める。役名も姿も 幡祭の伝承「八幡太郎」に相応しいが、後の物と思われる。次に神官。次の赤の衣装が「権立」、羽山籠もり(詣で)の主役。その後に各「堂社」の幡が続く。
 羽山神社下の「胎内岩」での「胎内潜り」。口に「小銭」を咥えて、くぐり抜ける。出てきたところで「問答」になる。写真は問答の最中。登り道 かなり険しいので ここまで来る人は少ない。「権立」の身内の人が多いようであった。  「胎内潜り」の後は その上の羽山神社に詣でる、出産後、初めての「産土様」詣でだ。ここでは「逆さ拝み」という特別な「行」を見る事ができる。最初の年は「逆さ拝み」、次の年は「横拝み」、昔は「権立」は二年努めたという。
【参考文献】
  
ふくしまの祭り、懸田弘訓著 ふくしま文庫26 福島中央テレビ 昭和51年

目でみる民俗神、第一巻、山と森の神 写真・文 萩原秀三郎 東京美術 昭和63年
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第一次公開2008−03−11
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