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日山の花 夏 2014(平成26)年8月3日

 8月3日(日)二本松市(旧岩代町)の日山に登った。前日、県岳連県北支部の支部交流会を茂原登山口のキャンプ場で行った翌朝だ。若干どころではない宿酔いと、暑い日差しではあったが、午前6時半には出発出来た。真夏でもあり充分過ぎるほど明るい。鳥居からの石段には「ヤマユリ」が群がって咲いていた。そこから展望台までの間、足下には「キンミズヒキ」の黄色い花、「オカトラノオ」の白い花、「キツネノボタン」の黄色い花、緑色のトゲトゲの実、赤紫や白の「ホタルブクロ」、黄色の「ニガナ」、花を付け始めた「ウツボグサ」、「コバギボウシ」も見付けた、山頂広場まで途切れることなくあちこちに咲いていた。展望台からは正面から光を浴びた羽山が実に鮮やかだ。少しの休憩の後、「馬防ぎ」の土手に沿うようになって、緑色の花を一杯付けた背の高い草を見付けた、「アオヤギソウ」でいいのだろうか、花はエメラルドグリーン。土手の内側に入ってすぐ、鮮やかなオレンジ色の花を見付けた「フシグロセンノウ」と言うらしい、所々に山頂まで咲いていた。「シロバナカキドオシ」も見付ける「垣通し」なのに白いのだ。林間の道で「アサギマダラ」を2頭見付ける、行き帰りで別の所にもいて都合5頭見付けた。道は平坦になった、小さな「フキ」が一面に咲いて、ひとが通るところだけ道になっている、こういう所は大好きだ。ちょっと上で、おそらく「ミズギク」背の高い黄色いタンポポのような花を見付けた。やがて「天王平」の「馬立場」跡の広場。日当たりのいいところで「ナデシコ」を一輪見付ける、久しぶりだったがその割には名前はすんなり出てきた、この後山頂広場で「大群落」を見付ける事になるのだが。再び緩い登り、やがて分岐、ここで「ヤマジノホトトギス」一株見付ける。「ヤマホトトギス」と言うのもあってややこしい(別の場所で間違えてしまった、岳の夕日ケ丘だ)。道を左にとって「石清水」、「胎内くぐり」を通る。ここでも「ヤマジノホトトギス」を一株。道は藪になるが、そこを抜けたら茂原日山神社の鳥居前だった。9時ちょっと前、花探しながら写真撮りながらで 2時間半掛かった。鳥居を入ってびっくりした、あたりは「ヤマユリ」「コバギボウシ」「ツリガネニンジン」「ナデシコ」の花畑状態、「フシグロセンノウ」もある。久しぶりだったので、「三郡境」の石を訪ねる、もうひとつ有るはずだが未確認。クマンバチがうるさい、酒臭い汗臭いからか。田沢の日山神社、展望台、葛尾の日山神社にお参りして、下がろうとしたら、茂原の神社の前に人がいた。今日は登るとき登ってからも人に会わなかった、右腕に緑地に白で「自然保護なんとかと福島県」の文字が見えた、その方面の地元の人であった。最近日山には登る人が少なくなっているという、原発事故以前は登山道に草が生えるなどと言うことが無いくらい登山者が多かったと言っていた。ここも「除染」やったらしい、但し地表面を削ること無しに 限界までに 草を刈った、と言うことらしい。もともと値は低かったが除染の結果さらに低くなった、が また 戻ったと言っていた。それでも1μSV以下が大部分、登山道の一部にホットスポットはあるらしい。少し話している内「マツムシソウ」が有るんですよ、以前は無かったはずなのに と言いながら 場所に案内してくれた。5株ほど見られた、場所は内緒。「ウメバチソウ」も咲いていると言って 案内してくれた、2株花を付けていた。田沢の神社の参道脇、さっきは通らなかったのだ。序でに三角点まで行ってみた、すごい藪だ、チップは埋め込まれていない。「展望岩」、足を踏み入れるのが恐ろしい藪になっている、確か少し下がった筈だし、 で 止めた。「ゲンノショウコ」も咲いていた、然しこのあたりではありふれすぎているのか 興味なさそうだった。山頂に 池が出来るんですよ、とも言っていた。山頂で雨に遭ったことがあり、しばらくすると山頂広場の真ん中あたり水が溜まったという。しばらくして消えたという。池を見たのは一度だけらしい、尤も雨降りの時は登らないしね。ずっと昔には池があったのかも知れない、神様の山だから。10時半、その人とは山頂で別れて 同じ道を戻った。途中で私より若い男性が一人で登ってくるのに出会った。展望台の下では孫と犬を連れたお年寄りの夫婦(だろうと思う)が登ってくるのに出会った、山頂はお花畑ですよ と言ったらおばあさんの方は興味を示した。山で出会ったのは以上。
 11時半、登山口鳥居に下山。茂原登山口のキャンプ場は盛況で、駐車場はほぼ満車、炊事場も人で一杯。この人達が登山すれば 山も賑やになるだろうなと思った。
ヤマユリ(山百合)
キンミズヒキ(金水引)
キツネノボタン(狐の牡丹)
オカトラノオ(岡虎尾)
ウツボグサ(靫草)
ニガナ(苦菜)
コバギボウシ(小葉擬宝珠)
馬防土手の 出入り口
フシグロセンノウ(節黒仙翁)
アオヤギソウ(青柳草)
アサギマダラ(浅黄斑)
シロバナカキドオシ(白花垣通し)
ミズギク(水菊) で いいのかな。
小さな 「フキ」 の小径、こういうのが大好き。
ヤマジノホトトギス(山路の時鳥)
ナデシコ(撫子)
天王平、元の馬立場跡。
茂原の 岩清水。
胎内潜り
茂原日山神社脇の 三郡境の岩。
山頂のナデシコ群落
 マツムシソウ(松虫草)、お祭りの頃咲くというので、
そのときは是非訪ねよう。
ウメバチソウ(梅鉢草)
← ゲンノショウコ(験の証拠)、
  好きな花なのでつい。
参考 「自然観察ガイドブック 日山の自然」、1982年3月 福島県保健環境部環境保全課発行
(以上)