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二本松写真ニュース
2013年
(平成25年)
No.490
http://pnews.bine.jp
(1200×1700)
 3月26日(火)二本松市霞が城公園三の丸上段南側で 樹木医S先生を招いて 四季桜「右近桜」の診断が行われた。結果 枯死状態であることが認定され 撤去されることとなった。この桜は四季桜で例年 11月頃開花し翌年2月頃まで花を付け、紅葉の時期やお正月など、花のない時期の唯一の「花」で公園を散歩する人達を楽しませてくれた。S先生によると 立地が日陰で陽樹である桜にとっては良い場所でなく、もともと丈夫な木では無かったのだろうという。
 大震災の年から始められた「除染作業」も拍車をかけた、地面は削られ 枝は切り取られ、かなりいじめられた。しかし紅葉の時期には花を付け 見事なコントラストを楽しませてくれたし 正月にも花を付けて雪の公園を散歩する人達を楽しませてくれた。除染は昨年も実施され、更に枝が落とされたが、夏には残った枝に精一杯の葉を付けて元気な所を見せていた。転機は菊人形だった。会場造りのため 保護のための杭が抜かれ、小屋が幹ぎりぎりまで寄せて建てられた。これが一番許せないことなのだが、一杯葉を付けていた元気な枝が折取られてしまったのだ。小屋を建てる際に邪魔になったのだろう。枝が折られてから桜の衰えが目立ってきた、例年なら大きくなる花芽が小さいままなのだ。菊人形が終わった直後から 管理元の二本松市に樹木医の診断を再三求めたが実現したのは5ヶ月後の今年3月末だった。 
 右近桜という名前、友人に教えられた、おばあさんがそう呼んでいたという。別に「鬱金桜」という鬱金色の桜もあるが この桜は普通の桜色だった。旧藩時代 御一門だった「丹羽右近」家 ゆかりのものだったかも知れない。 
2011年11月末の 右近桜 桜の花と紅葉が 素敵なコントラストを見せていた。
 2012年夏、確かに日陰だ、それでも
枝には 葉を一杯付けていた。
 2012年菊人形開催中、杭は抜かれ 幹ぎりぎりまで小屋が
寄せられている、枝は既に折り取られている。
○内が 折取られた枝の根元。
 右近桜のあった所、撤去され地ならしまでされて、跡形もない、
29日の午後撮影、撤去は28日。

 桜には「厭地」現象があり、撤去の際には根も堀り上げて、土も入れ替えないと 次の桜は 植えられないという話、市役所は「後継」の桜を考える と言っていた。
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第一次公開2008−03−11
二本松藩だより
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