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二本松写真ニュース
http://pnews.bine.jp
(1200×1700)
 国際宇宙ステーションISSは極めて明るい人工衛星で、肉眼で容易に見ることができる。10日現在日本人宇宙飛行士星出さんが滞在し、日本の実験棟「きぼう」の組み立てを行っている。スペースシャトル「ディスカバリー」の今回の飛行で、ISSは「きぼう」増設によりさらに明るく見える事が期待されている。予報では9日(月)19時40分頃に、福島県上空を通過する予定で、天文愛好者達は通過時刻に合わせ、観測を行った。
 当日午後には 激しい夕立があり、天候が危ぶまれたが、通過時刻前後には晴れ上がり、月齢6の月が明るく輝いた。19時41分、ISSは北西の空に突然姿を現し、最大光輝時の金星をしのぐ明るさで天頂を通過、南東の地平に消えた。
 ISSが出現、北西の空、
高度が低いうちは ISSと太陽との位置の関係で、反射光が地球に届かず、見ることができない。
 ISSが近づくにつれて 明るく輝く。
(飛行方向 下から上)
 ISSが天頂を通過、ISSの機体全体が太陽光を反射する角度になるので、とても明るい。
 右に見える星は シリウスに次いで全天で2番目(実は2番目はカノープスで北半球では見難いため、アークトゥルスが実質2番目)に明るい 牛飼い座のアークトゥルス−0等星。今回のISSはアークトゥルスの10倍以上の明るさであった。
(飛行方向 上から下)
 19時43分、ISSは南東の空に消えて行った、
実際は 地球の夜の領域に入って 太陽光が当たらなくなったため(飛行方向 上から下)。



 ISSの軌跡が断続しているのは、5秒間隔の自動シャッターで撮影しているためで、見えた時間の判断に役立つ。
 一枚の写真に収められない理由は、カメラの三脚が構造上真上(天頂方向)に向けられないため、ISSを追って、カメラの向きを直さなければならないためだ。




 撮影は あだたら天文台協力会の斎藤さん、ご自宅のある二本松市松岡から。
email:wtadashi@nifty.com
第一次公開2008−03−11